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まちゅだよ。日記だね。

●唐突な阿寒への日帰りバイキング❢

前日土曜夜はお絵かき配信だったので日曜朝はのんびりお寝坊…と思いきや、ふつうに9時くらいには布団を出たわい。最近なにかと忙しく家族でのお出かけイベントがなかったのもあり、唐突に母の提案で阿寒へドライブにいくことに。
こうした両親とわいのドライブの場合、運転するのはほぼ必ず親父である。もともと親父が運転が好きというのもあり、乗っけてもらうわいなどは楽なものである。紅葉にはまだ少しだけ早いらしく山は中途半端に枯れているような緑なような、所々赤いような。小さな秋ということにして阿寒湖のホテル街へ片道1時間ちょいのドライブを楽しむ。

助手席からの眺め。

●少し早くついたので「ボッケ」を見る

ボッケ、というものをご存知だろうか。わたしもおふくろに「ボッケ見るよ」と言われて生返事したものの、はてボッケとはなんだろうかとわからないまま阿寒の軽い山道を散策したのであった。
ボッケ。それは硫黄山にある特有の、硫黄ガスがボコボコと不定期に吹き出すおもしろ沼地のことである。


臭い。おもしろい。臭い。

小学生の頃から修学旅行などで何度か嗅いだことのある硫黄だが、何度嗅いでも臭いものである。阿寒が知床と比べて熊がほとんど出にくいらしいのはこの硫黄のせいだろうかと勝手に思わなかったりしながら、昼飯のためホテル温泉街へ戻る。

阿寒湖の眺め。阿寒、10月にしては20度と暖かめであった。

●なんと、コロナのせいでランチバイキング中止だった

母が出発前に確認したバイキングの情報はなんと2016年のものであった。ホテルの記事の日付を確認しなかったおふくろにも一定の落ち度はあるかもしれないものの、まぎらわしい表記を永遠に消さないホテルのHPのほうがもうちょっと頑張ってほしい気もする息子としての気持ちである。

目的だったホテルから少し歩いて、地元のいいかんじの洋食屋に入って「インデアンスパカツ」なるものとホットココアをいただく。「インデアン」。ここではシンプルに「パスタにカレールーがかかっていて、しかもとんかつがのっている」贅沢なパスタである。帯広発祥の「カレーショップインデアン」とは関係がないらしいが、インデアンという音の響きが脊髄と胃袋に響くため吸い寄せられるように注文してしまう。敬虔な道民ならば首肯してくれるに違いない。食前にと頼んだホットココアをすすりつつインデアンをほおばる。ホテルのバイキングには訪ね当たらなかったが、店の雰囲気もよく小旅行に来た風情を楽しんだ。

このお店における「インデアンカツ」。美味。
胃もたれ防止のため、よく噛む。
食前に頼んだホットココア。ホイップがGOOD。
行ったお店。

●あ❢❢❢❢❢❢❢❢❢にゃんつくおる❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢

ねこおる❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢

にゃああああああああああああああああああんんんん❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢❢

思えば釧路に住んでいて「確定で猫に会えるスポット」は存在しなかった(私が知らないだけかもしれないが)。
しかし阿寒では、温泉街の住民が大切に飼っているのだろうか、そのへんを軽く散歩しているだけでもにゃんつく、もといねこたちにしこたま遭遇するのである。天国だろうか?わたしはその気になれば実家から1時間ちょっとで天国に到達できるのである。なんという僥倖だろうか。久方ぶりの猫の背中の感触と喉を鳴らす猫の振動を手のひらにありがたく感じつつ、その場を名残惜しく後にした。猫に幸あれ。

●フェリーに乗って不意に昭和を感じる

阿寒湖の遊覧船には実は昨年乗ったりしたのだが、おふくろがなんとなく乗りたそうにしていたのでつきあうことにした。ものすごく景色がめまぐるしく変化するというほどでもないのでなんとなくうとうととしたり、マリモの博物館的なところをジロジロみるなどした。1年ぶり2回目だろうか?

フェリー内部。内装は綺麗だが映像は力いっぱい昭和テイストであった。

遊覧船の中では「まりも」を主題とした演歌のようなものが2曲ほどかかったりしていた。フェリーの内装も改装などを経て小綺麗にはなっているものの、モニター映像そのものが古めであることも相まって、曲がかかるといよいよここだけ昭和といった風情である。フェリーから眺める雄阿寒岳、吹き抜ける風、何十年使い古しているのかわからないガイド音声、そして時折流れるマリモ演歌。自分がスマホを持っているということ以外には、今ここが昭和ではないとする証拠がない。そう思ったとき、不意に自分が昭和にタイムスリップしたような感覚に襲われた。突然のことだったが、こうしたタイプの没入感を感じたのはなんだか久しぶりで、思いがけず「そういう」アトラクションをひと浴びしたような、思いがけない面白さがあった。1度乗った遊覧船でも、わからないものである。

フェリーに乗り込むわたし。撮影:父

●溶けている熊を入手してターンエンド

ところでフェリー乗り場の前には、彫刻家や陶芸家、写真家などといったアーティストの展示が見られるギャラリーが構えられている。およそ1時間ごとにでている遊覧船の待ち時間にご覧なさいと言わんばかりの、巧みな立地と言う他あるまい。日記としての時間は前後するが、フェリーに乗る前にはここで我々もギャラリーの展示をジロジロと眺めることにしたのである。それっぽい彫刻を眺めて、都度なにかをわかったようなちいさな頷きを誰に見せるわけでもなくしつつギャラリーをざっと一周する。

ちょうど北海道教育大学で教鞭を取っているらしい彫刻家の方がギャラリーで展示していたらしく、しかも在廊であった。予期しない御本人登場である。しかしいざ目の前にいるととくに聞きたいことも思いつかないもので、人となにやら話しこんでいるところをぬるりと横に通り抜けて、これまたしげしげと彫刻を眺めて「ほへ~」と心でだけ思ってギャラリーを後にした。

ほんでギャラリーに溶けてる熊おった。買った。

1,640円であった(台座別売り100円)。入場無料で素敵な作品を見せてくれるギャラリーに、わたしなりの心ばかりのお礼?である。お金、落とさないとね。
いや、なかなかこれが、台座の質感がよくてもう2,3枚欲しかったのだが、台座は別売りしていなかった。惜しい。しかしこの溶けている熊の愛らしいものである。昨今の熊ニュースを思うにつけ、熊と人間の関係が穏便なものになるよう祈るばかりである。

●自然は良いものだ

帰り道のドライブは、おふくろは後部座席でぐっすりと寝ていたが、私は親父と適当に雑談しながら斜陽に照らされる木々の緑を楽しんでいた。
思えば近年、父は朝早く起きてすぐ会社に行き、晩飯には帰るものの就寝が21:00ごろなので父とゆっくり話す機会は、思えばめっきり減っている気もする。とはいえとくに重大な相談事もないので、適当にyoutubeの登録者数が20万になったら電気自動車でも買って道内をひとりでぶらぶら旅行しようかなとか、道東でフェラーリやポルシェを買うひとはどんなことを考えているんだろうかとか、所ジョージの好きな曲はなんだとか(わたしはこち亀のエンディングしかほぼしらない)、他愛もない会話に終止していた。しかしそのような時間こそが親子らしいと息子ながら思うものである。家族3人ともなんだか久しぶりにスッキリしたというような面持ちで帰路につき、親父は少しだけ作業があるということでその足で自分の会社まで運転していった。

こうした自然や、風光明媚な温泉街への旅行というものは「暇な人が暇なときに行きたいだけ行くだけのこと」という理解なのであったが、35歳になった今思うのは、こうして自然に触れる機会をつくることは心とからだの栄養として”必須”である、という事実である。

旅行や気晴らしをなめてはいけない。なんか同じような日々を繰り返している気がするなぁ、なんだかなぁ、というときにちゃんと日帰りでもよいので旅をすることは、自分で思っている以上に必須アミノ酸なのではないか。両親が元気なうちに、ささやかでも行けそうなところに行っておこう。
そんな誓いを新たにして、今日の日記としてみる。

ちゃんちゃん、である。

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